五十肩を早く治せる理由
「五十肩はなかなか治らない」
と思っている人は多いのではないでしょうか。
整骨院でも五十肩を苦手としているところはとても多いようです。
それがなぜかと言うと、
- 痛みがあるところに施術しても効果が得られにくい
- 効果が出ても長続きしない
- ある程度改善してもスッキリするところまで治りきらない
といった理由からです。
実際に肩周辺の筋肉を頑張ってマッサージしても、大きな効果を得られることはほとんどありません。
ではどこに問題が起きているんでしょうか?
結論からいうと、横隔膜や縦隔(左右の肺に挟まれている部位)に動きの制限や緊張が起きていることが一番大きな問題で、ここの不調が解消されないかぎり、すっきり治ることはありません。
横隔膜や縦隔の不調は二つの意味で体に問題を引き起こします
- 呼吸の際の横隔膜の上下運動が小さくなることで呼吸が浅くなり、加えて体液循環が悪化する
- 横隔膜や縦隔が「あばら骨」「背骨」「胸骨」の動きを邪魔することで、上半身全体の骨の動きを低下させる
肩の動きはあばら骨や胸骨の動きもともなっているため、あばら骨や胸骨の動きの悪化は肩の運動をやりにくくします。
またあばら骨や胸骨の動きの悪化が、一つの構造体としての胸(胸郭)全体の動きの低下を引き起こすので、鎖骨や肩甲骨の動きを悪化させます(図の色がついているところが胸郭)。
この状態になれば、肩関節の動きは正常には行いにくくなります。
そして体液循環の悪化はじっとしているときの「うずき」の原因になります。
これが横隔膜や縦郭の不調によって五十肩が引きおこされるメカニズムです。
ただ、この横隔膜や縦郭の問題もいきなり起きている訳ではなく、胃や小腸、食道など、つまりは消化器系の状態の低下が原因となっています。
横隔膜のど真ん中を食道が貫いている構造になっているため、消化器の不調は横隔膜の動きにも大きな影響を与えるのです。
横隔膜や縦郭の状態は体表からは確認しにくいので、通常の施術を行っている治療院ではなかなか改善させにくい症状になっています。
当整骨院では感覚に基づいた検査により、横隔膜や縦郭だけでなく、身体のどこが優先的にケアを求めているのかを患者さんの身体に聞いて、身体の要求通りに施術していきます。
そうすることで、スムーズな回復が得られます。
病院での五十肩の解説や治療については東北大学整形外科教室を参考にしてください。