おふ。あつい。
それしか言葉が出てこないのであります。
気の利いたトピックなんかも皆無。
なので早速本題であります。
我々の業界では、寝た状態で施術をすることが一般的です。
もはやそこに、疑問を感じる施術者も多くはないのであります。
でも実際には、どんな体勢で検査と施術をするのかということは、施術の成果を大きく左右する要素です。
ワタクシの使っているような検査の場合、検査時点の「体勢を楽に維持すること」を邪魔している問題をあぶりだすことが目的です。
ですから、立っているときと寝ているときとでは、結果が変わってくる場合もあります、
立っているときは重力に抗しているので、骨格の歪みとか関節の動きの制限が優先的に出てきやすい状況での検査ということになります。
寝ている際には体液循環が滞りやすいので、横隔膜やリンパや血管の問題がでてきやすい状況での検査ということです。
実際には体はとても精密にできているので、患者さんがどんなことに意識を向けているのかによっても、優先的に施術すべき場所が変わってくることもしばしばあります。
腰と首が痛い人でしたら、腰に意識を向けるのか、首に意識を向けるのかで、まずどこを施術すべきかが変わる場合もあるということです。
もちろん、体のどこかに大きな問題がある場合には、どんな体勢で検査してもまず施術すべき場所は変わりません。
ですから、通常であれば、どんな格好で検査して施術しても、大きな問題は解決できるということになります。
ただそれは、痛みを対象に施術を行っているケースに限って言い切れることでもあります。
もっと深い問題、例えば精神的な問題、特定の状況でのみ出現する内科的な問題、原因不明の疲労感などの場合、検査する状況をきっちり設定する必要があります。
患者さんが改善させたい問題に、今まさに「体」が意識を集中させているという状態での検査でなければ意味がないのです。
体が何かの症状に意識を向けると、その症状を回復させようという働きがおきます。
すると、うまく回復させるのを邪魔している問題が浮き彫りとなって現れます。
この問題こそが、特定の症状を改善するときに、まず対処すべき問題です。
通常の寝た状態での検査で探し出した問題は、治したい症状に全く関りがない場合もあるということなのです。
もちろん全身的に調子が良くなるような施術をして、目的の症状も改善することは良くあることですし、全身的に状態を良くすることはとても大切なことです。
それでも、その方法で改善したことはある意味で「運が良かった」とも言える結果にすぎません。
全体を回復させながらも、特定の症状にターゲットを絞った施術もする。
これが思いつく限り、一番期待のできる施術スタイル、かも。
でも当然もっと、ぶっとんだやつ、やってみたいのであります。
ぶっ飛んだ手法と結果は、常にワタクシの心揺さぶる桃源郷。
ですから頼みますぞ、神様仏様、「静かな人」様!