今の日本には、本当にいろいろな整体があります。
一つの手法に収束していかないのは、どの方法にも効果があるからだと思います。
整体業界に長くいれば、どんな方法が高度な方法なのかだんだんと分かってきます。
ただ、高度な方法ほど誰にでもはできない要素が大きくなるので、高度な方法の習得をみんなが目指すべきだとは思いません。
それでも、時代的にNGに近づいている手法があるように思います。
バキバキやっちゃだめなのか?
施術者はだれでも初めは下手くそです。
それは仕方のないことです。
でも、施術が下手だと問題の起きる手法があります。
それは、瞬間的な骨格の操作で効果を得ようとするものです。
いわゆるバキバキ系と言われるものや、カイロプラクティックのアジャストなどがこれにあたります。
カイロプラクティックの場合は特殊な構造のベッドを使っている場合もあり、この場合骨格に必要以上の力が加わりにくいので比較的安全かと思われます。
それ以外の瞬間的な骨格の操作の場合、下手くそがやると「失敗」することがあります。
ただの「失敗」ならいいのですが、体を「損傷させる」ことがあります。
骨格は動かすけど、必要以上の力は加えない、というのは結構難しい操作です。
上手い場合は問題はありません。
でもたぶん、上手くなるまでにたくさん失敗すると思います。
そして、体を傷めてしまう患者さんも結構おられると思います。
僕の仲間や知り合いの中では、ある整骨院グループの方法などはとても問題が大きいとの認識を共有しています。
なんでわざわざ危険な方法で施術するのかなぁって感じ。
バキバキなるのに力が入っていない
もう他界された高名な先生に、首をバキッとやってもらったことがあります。
すごく弱い力しか使っていないのに、バキバキっと凄い音がなったので驚きました。
そういった施術者に憧れて難しい手技に挑む人が多いのかもしれません。
バキバキ系の場合、「力を抜いてください」といわれることがよくあります。
患者さんが力んでいるとうまく骨を動かせないんですね。
そして、その状態だと失敗してしまうことが多いかもしれません。
患者さんの状態に操作の成否が左右されてしまう手法というのも、ちょっと不安定かなと思います。
優しい施術の問題
ほとんど触れているくらいの弱いタッチで施術する方法にも弱点はあります。
それは、効果が得られなければ
「なんのこっちゃ」
と思われてしまうこと。
ごりごり揉んだり、バキッとやると、患者さんもやってもらった感覚があります。
その感覚に満足する人も少なくありません。
でも弱い施術にはそれがないのです。
ただし、これには症状と施術のミスマッチという場合もあります。
気持ちいいマッサージをしてほしい時に、あまりに弱い施術は合わないのです。
他にも優しい施術のデメリットはあり、マッサージなんかと比べて施術にセンスが要求される!かも?という点。
施術に求められる最低限の要素
でも優しい施術のメリットはとても大きいです。
それは、どれだけ失敗しても、体を損傷させてしまうリスクがないこと。
悪化させてしまわないことはとても大切です。
効果の大きい方法でも、10人に一人悪化させていたら、良い方法とはいえません。
うちの手法もそれほど強くはないタッチですが、それでも数々の失敗をしてきました。
もし強くやっていたら、大変な事態が起きていた可能性もあります。
バキバキ系に行く際の心得
バキバキやる手法でも、施術者が上手ければリスクは少ないです。
ですから、知人が行っていて上手い施術者だと分かっている場合のみ、行ってみるといいと思います。
飛び込みで試してみるのはおススメしないです。
最近バキバキ系で痛めたと思われる患者さんがいたので、今日はこんな記事になりました。