めまいについての目次

めまいと頭蓋骨の関係

頭蓋骨横向き

血圧との関係でおきるものも含めて、めまいは頭蓋骨の中で起きている問題によって引き起こされています。

頭蓋骨は図のように、たくさんの骨が合わさって構成しています。

これらの骨の中でも、もっともめまいと関わりが深いと考えられるものは「側頭骨」でしょう。

なぜなら、耳の穴(外耳孔)があいているのが側頭骨だからです。

めまいのなかでも「末梢性」と言われるものは内耳などで問題が起きているので、側頭骨との関わりが強いと考えられます。

めまいが側頭骨との関わりで発症すると仮定すると、ではどうやって側頭骨をはじめとした頭蓋骨を調整していくのか?ということが大事になります。

頭蓋骨の調整は今の整体業界ではごく一般的になってきたともいえる手技ですが、その方法論にもいろいろなものがあります。

頭蓋骨は顔面頭蓋と脳頭蓋に大きく分けられますが、めまいに対しては主に側頭骨を含む脳頭蓋に対して行います。

当整骨院ではまず全部の脳頭蓋と、顔面頭蓋のうち上顎骨と頬骨の動きを確認します。

だれでもうまく動いていない骨が多少はあるものですが、動きが悪いと判断した骨のうち、他の骨に悪影響を与えているもっとも問題の大きい骨を「抑制バランス」という方法で探し出します。

そしてその骨一つだけを調整することで、全部の頭蓋骨をうまく動くように調整します。

この方法により、またすぐに状態が悪化してしまうということがなくなります。

ただ、頭蓋骨の問題が体の他の場所の問題から引き起こされている場合は、もっと他の場所へのケアが必要になります。

めまいとエネルギー(気)の流れの関係

経絡

体には主要なもので14本のエネルギー(気)の流れがあり、この流れは頭蓋骨にも通っています。

この流れのうち12本は臓器と一対一の関係にあり、たとえば腎臓のエネルギーの流れを「腎経」と言っています。

腎臓の元気が足りなくなると、必然的に腎経の流れは弱くなります。

また、エネルギーの流れの途中で骨格などの問題で滞ると、その流れが全体的に弱くなります。

前出の「側頭骨」との関わりが大きいと思われるものは、「胆のう」と「副腎」のエネルギーの流れです。

これらのエネルギーの流れが臓器の疲れや不調、骨格の問題などの理由で一定以上弱くなると、その影響で頭蓋骨の動きが悪くなる、つまりめまいの症状がでやすくなると考えられます。

ですから「胆のう」や「副腎」のエネルギーの流れが悪いときはめまいと関連が大きいかどうかを調べてみる必要があります。

こうした東洋医学的な考え方とはまた別の考え方も、頭蓋骨と内臓のエネルギーにはあります。

頭蓋骨と臓器をダイレクトに関連付けた概念で、側頭骨と関係が深いのは腎臓と膀胱とされています。

実際に側頭骨の動きが悪いときに臓器のエネルギーを調べてみると、腎臓や膀胱のエネルギーは側頭骨の上を通っていないにも関わらず、流れの弱さが必ずみられるのです。

また逆に腎臓と膀胱のエネルギーの流れが回復すると、おのずと側頭骨は動くようになります。

頭蓋骨と内臓のこのような密接な関係から、めまいを改善させていく上で内臓へのアプローチが必要なことは明らかでしょう。

めまいと全身の骨格の関係

骨盤

骨盤矯正という言葉はだれでも聞いたことがあると思います。

骨格の矯正としてもっとも多くの施術院で行われているのが骨盤かもしれません。

そんな骨盤ですが、「なぜゆがむのか?」ということについてはあまり知られていません。

もちろん骨盤自体になにかトラブルがあってひずむ場合もあります。

でも最も多いのは、背骨の動くを良い状態に保つための「バランスサー」として骨盤が働くために生じるひずみです。

背骨は臓器との関わりで動きが低下することが多く、また鞭打ちやスポーツの際などでの損傷でいくつかの骨(椎骨)の動きが悪くなることは誰にでも起きることです。

そんな状況でも一本の自由に「しなる」構造である背骨の全体の動きが悪くならないように、骨盤がうまく形を変えることで対応しています。

言い方をかえれば、背骨に生じたひずみを骨盤などほかの場所に分散させることで、背骨全体の機能低下を避けようとしているのです。

ですから骨盤がひずんでしまうことはある意味仕方ないことなのです。

しかしこのメカニズムは、頭蓋骨にもあてはまると考えられています。

骨盤

骨盤の場合、真ん中にあるのが仙骨、その両側にあるのが腸骨です。

骨盤矯正は腸骨に行うテクニックが一般的です。

なぜなら最もひずみが顕著に現れるのが腸骨だからです。

頭蓋骨で背骨の上端(頚椎1番)と接しているのは後頭骨、その両側にあるのは「側頭骨」です。

この位置関係は骨盤と類似しています。

もちろん他の構造は大きく異なっていますが、側頭骨が背骨の影響を大きく受けるだろうことは否定できません。

このことから側頭骨の状態を改善させるために

「背骨の状態の改善」

も必要なケースが多いと考えられます。

病院のめまいへの対処

めまいはだれにでも起きそうな症状ですが、原因は多岐にわたります。

内耳から起きるものをはじめ、脳神経、腫瘍、脳梗塞、動脈、てんかん、老人性などです。

原因を正しく調べるためには専門医の診察が必須です。

画像診断や目振、聴覚、血圧、重心動揺検査など、場合によってはたくさんの検査を受けて原因をつきとめます。

ですから、整体などでの改善を試みるよりもまず大切になるのが、病院やクリニックを受診することです。

大きな病気が潜んでいることもあるので、医師の診察を受けることは安心にもつながります。

病院で見てもらって、投薬や手術、生活指導、リハビリ運動の指導などを受けます。

病院での検査でも原因がはっきりとは分からない、治療しても改善しない、リハビリを頑張っても改善と悪化を繰り返すという場合があります

そういった状況になったときには、骨格の調整などを受けてみる価値も十分にあると思います。

めまいについての詳しい解説は日本神経学会のサイトをご覧ください。

当整骨院のめまいへの施術

めまいを分類すると大きくわけて次の3つの種類があります。

  • 脳にトラブルがある場合(中枢性)
  • 内耳など脳以外にトラブルのある場合(末梢性)
  • 起立性低血圧や高血圧が原因の場合

このうち最も改善できる可能性の高いものは、回転性とも言われる「末梢性」のめまいです。

このタイプのめまいは、首の筋肉へのアプローチだけでも改善することがあります。

中枢性の場合、どんな施術を用いても簡単には改善できないケースが多いようです。

それでも頭蓋骨へのアプローチを中心に全身的なケアをすることで、徐々に回復することが期待できます。

当整骨院では「前庭」や「三半規管」などに対してではなく、耳を取り巻く環境=頭蓋骨や全身的な状態を改善させることで、どんなめまいに対しても改善をうながしていきます。

実際にはそのことが、根本的な解決につながる確率の高い対処だと考えています。

ただ、まだ耳鼻科などを受診されていない方は、まずそちらで標準的な医療を受けて頂くことをおススメします。

ページの先頭へ