先日来られた患者さんが施術が終わったあとに、
「先生の(術式)はどういったものですか?」
と聞かれました。
なんて素敵な質問でございましょうか。
鬼滅の刃とか呪術廻戦に出てくるキーワードの「術式」。
ひと昔前の「必殺技」にあたるものでしょうか。
ワタクシも華々しい技が欲しいところであります。
目指すところは一撃必殺ですから
「無意識一点突き」
とか
「治らなきゃダメよアタック」
みたいな、一瞬で終わるのが理想的。
でありますが、現在の施術はいーろいろ調べたりあっちの人に聞いたりでひじょーにまどろっこしい。
とにかくもう、膨大なエネルギーをドバッっと入れるのみ、みたいな方向に自然と近づいて行ってくれるよう願っております。
そんな妄想を膨らませつつ、現時点の課題を考えておりました。
ワタクシの施術では全部の組織、全部のエネルギーを施術対象にしています。
例えば「リンパケア」をやっている施術者ならリンパだけを、骨格矯正なら骨格だけを検査しておかしいところをケアすればいいわけであります。
でも、それだとそれ以外の組織に原因があれば治せないことになってしまいます。
ですから、考えうるかぎり全部の組織を検査したいのであります。
もし全部を一つ一つ検査していたら検査だけですごい時間が必要になりますね。
ですから、
「ここが正常でなければまだどこかにケアが必要」
という要点をいくつかピックアップして施術対象を絞り込むことにも利用しつつ、全部が整っているかを確認できるように考えます。
この「要点」をどこに選定するかが決定的に大きな意味をもつので、よりよい「要点」を追求してきています。
もちろん心理や潜在意識のエネルギーの状態をも把握できる要点。
施術して要点の全部が「OK」になっていれば、もはやどこにもケアすべきところはないはす。
そう、ないはずなのであります。
が、なかなか完全にそうなってくれない。
患者さんが
「まだここに痛みが・・」
とかおっしゃるあたりを調べると、たしかにうまく動いていない組織がひょっこりと。
なんなんだこの「ひょっこりさん」は。
憎たらしい人、ひょっこりさん。
人間の体というのは、寝たりして止まっている状態でも、全部の組織は微妙に動いています。
このわずかだけどリズミカルな運動が完全に止まってしまっていたら、体にとっては大きな問題になります。
そこにはエネルギーが供給されておらず、体液の流れもとても悪くなります。
そんな問題部位をなぜ見つけ出せない場合があるのか、不思議だったのであります。
手で触れば簡単に見つけ出せるのにその異常が「要点」に反映されないのは?
そんな疑問にとうとう妥当な答えがみつかったのであります。
それは、あまりに回復が進まない所は、脳が意識しなくなるというもの。
体のエネルギー状態というのは、調子が悪くて回復させたいところに「高まる」ようになっています。
回復させるためエネルギーを集中させているわけです。
それが長期間続くと脳もその活動を放棄して、そこでエネルギーを浪費することをやめ、他のところを注視するようになります。
放棄された部位は組織が止まったままになり、「見捨てられた極地」になってしまうというわけです。
「要点」の状態に反映されないこの極地ですが、言ってみれば他のどんな場所より悪い状態です。
ですから、体をケアする際には最優先という位置づけになります。
であるなら、最初からそんな極地を効率よく探し出して狙い撃ちすべきでしょう。
で、どうやってそれを?と考えていたのでありますが、単純に
「極地はありますか?あるならどこですか?」
と患者さんに体とか、あるいはあっちの人に聞けばいいと分かりました。
あっさり解決。
と、ふと思い浮かんだのは、心理や潜在意識にも「ひょっこりさん」はいるのではないかと。
確認してみたら、やっぱりでてきたひょっこりさん。
こいつはぁ、とても重い意味を持つ展開になってきたではありませんか。
肉体面のひょっこりさんも確かに大きな意義をもちます。
が、人間はやはり心や潜在意識の生き物であります。
カウンセリングや心理療法でもなかなか探し出せない問題が、簡単に見つけられるとしたら。
と、今回の投稿は長くなってきたので、続きは後日に。あしからず。