昨日くらいからまた気温が上がってきていますが、大分秋らしい気候になってきました。

それに伴い、来院される皆様の体のバランスも大きく変化してきています。

特に顕著なのは「肺が疲れている」ということ。

肺は大腸とセット

普通の医学では各臓器を単体でとらえていますが、東洋医学では2つで1組と考えていて、それを表裏関係と言っています。

肺の場合のセットは大腸なのですが、そのため大腸にも季節的な負担がかかっています。

この季節の変化に伴った体調の変化により、この季節に起こりやすいタイプのぎっくり腰も増えてきています。

左右のどちらかが特に痛い腰痛

腰痛にもいろいろなタイプがありますが、この季節によくみられるのは左右で痛みの度合いがはっきり違う腰痛です。

痛みだけではなく、筋肉がつっぱったり、引きつれたり感じるケースも多いようです。

これらの症状の多くは、大腸と関係の深い太ももの後ろの筋肉(ハムストリングス)や外側の筋肉(大腿筋膜張筋)の過緊張が引き起こしていると考えられます。

肺・大腸に対する対処法は・・

肺・大腸の疲労が引き起こす症状ということで、ではみなさんがご家庭でどんなことに気を付ければ良いのか?という質問を頂くことがよくあります。

これについては残念ながら、有効な方法があまりありません。

あえて挙げるなら腹式呼吸ということになるかもしれませんが、取り組みやすい方法とはいえません。

夏からの疲労を解消する

でも、他に有効な対処があります。

それは、胃を休めるような生活をすることです。

なぜかというと、夏の暑い間、ほとんどの人の胃が疲れている状態でした。

その疲労は今も残っていて、今の時点の体調にも影響を強く与えています。

また、胃の疲労は間接的に肺を疲れさせる性質もあるので、肺の疲労を軽くする意味で胃のケアは大切なのです。

今年の夏は異常に暑かったので、この時期にしっかり胃を休めて、体調をあげておきましょう。

季節の変化に対応する

内臓への季節の影響は、負担のかかる臓器が変わるだけではありません。

身体が変化に適応するまで、だれでも体調が落ち込みやすくなります。

今の時期の変化は気温が下がっていくことが中心なので、早めに長袖・長ズボンを見につけるのがおススメです。

身体の周りを守っているエネルギーを「衛気(えき)」といいます。

衛気は肺のエネルギーと関わりが大きいので、肌の露出を減らすことは肺に配慮した生活となります。

うまく生活の習慣をコントロールして、ぎっくり腰などになりにくい体調を維持しましょう。