ぎっくり腰になったらストレッチはやるべき?

ぎっくり腰になった時、ストレッチはやるべきなのかどうか、判断が難しいところです。ここではやった方が良いストレッチとそうでないストレッチなどについて解説します

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慢性腰痛との違いを考える

ぎっくり腰

一般的に腰痛の人に推奨されている運動があり、「腰痛体操」「マッケンジー体操」などと呼ばれています。

ネット上に動画を見つけました。

言ってみれば腰部(腹部)のストレッチですね。

このストレッチも、実際にはやってみて悪化する人の結構おられる方法なのですが、効果のある人が多いということで整形外科などでも指導されている方法です。

ただこの方法は、ぎっくり腰になった際に行うと、高い確率で悪化、あるいは激悪化します。

それは慢性腰痛とぎっくり腰の違いによるものです。

慢性化した症状では体が症状に対して適応しようとしているので、痛みはあっても炎症はそれほど強くはありません。

ところがぎっくり腰の場合、急に起きた体の変化にまだ体が適応できておらず、強い痛みと炎症がおきています。

腰部の筋肉はとても強く緊張しているので、伸ばしたり縮めたりできない状態です。

ぎっくり腰の強い痛みは「動かしてほしくない」という体のメッセージだと理解してください。

体幹のストレッチはリスクが高い!

腰痛に対するストレッチというと、前出の腰痛体操や、前屈するようなストレッチが思い当たります。

しかし、今まさに過剰にデリケートになっている患部に対してアプローチすることのリスクの高さは、患部をマッサージすることで悪化してしまうケースがとても多いことを考えても容易に想像できます。

そしてそれ以前に、痛みが強いときにはそんな動きはできないのが普通です。

ですから少し回復してきた段階においても、腰部のストレッチは避ける方が良いでしょう。

手足の筋肉をストレッチする

体幹のストレッチは避けるべきですが、血行を良くできれば回復を早くすることができます。

そこで推奨されるのは、手足のストレッチです。

手足をストレッチして動かしていくことで、体液やエネルギーの流れを良くすることができます。

ぎっくり腰になって休んでいるとき、横になっていることが多いと思われるのですが、実際には寝た状態がもっとも体液循環が低下します。

ですから。寝ていても動かせる手足のストレッチをして体液循環をよくすることに大きな意味があります。

うまくストレッチできれば、手足に臓器のエネルギー(経絡)が流れているので臓器の疲労を早く回復させることもできます。

関節を最大限大きく曲げ伸ばしする

ストレッチにもいろいろな方法があると思いますが、ぎっくり腰の際には、ストレッチする筋肉と反対の作用の筋肉(拮抗筋)を使ってストレッチするのがお勧めです。

やり方は、手首や肘、肩、足首、膝、股関節(股関節においては痛みがでない範囲で)などの関節を曲げたり、反らしたり、横に曲げたり、捻ったりをできるだけ大きな動きでやります。

手首・足首は大きく曲げ伸ばしするだけで筋肉がストレッチされますし、股関節を曲げた状態で膝を伸ばしていくと太腿の裏の訓肉がストレッチされます。

やってみれば分かりますが、筋トレとストレッチを同時にやるような運動になります。

一日に何度もやりましょう。

特に起き上がる前に数分やると、起き上がる際の痛みを減らすことができます

痛みのでる動きはできるだけ避ける

痛みの出る動きも我慢してやったほうがいいと思っている人が結構おられます。

痛みを我慢しても動かさないといけない状況というのは、骨折のあとの固定や、強い炎症で組織が癒着したあと、手術後のリハビリなど限られています。

そのほかの場合は、大抵症状が悪化する結果になってしまいます。

休んだり、ケアを受けて痛みが治まった後に動かすようにしましょう。

ぎっくり腰のあとは、まず生活での動作で支障のないところまで、安静にしておきます。

歩いても痛くない場合は、軽く歩くのはお勧めです。歩くことは消化器全体の回復を早くしてくれます。

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